あらすじ 2

ちょっと脚色してあります。現在は不定期連載です。

西暦 タイトル おはなし
190
反董卓軍結成

我が物顔で朝廷を乗っ取った董卓。気に入らない人間は左遷はあたりまえ、すぐに処刑です。そしてハーレムも作って酒池肉林の贅沢三昧。処刑した人間を茹でて食ったりもします。とにかく鬼よりも非道です。
董卓の目に余る専横が許せなくなった武将たちは袁紹を盟主として反董卓軍を結成します。
「董卓の野郎、いい気になりやがってムカつくよなあ」
「そろそろシメとかねえと俺達までなんかあったらソッコー首刎ねられるぜ」
「あのデブ野郎、ぶっ殺すか!」
とういわけでどうにかして董卓を追放、または殺そうと決定しました。クーデターみたいなものです。メンバーは 袁紹、曹操、袁術、鮑信、王匡、韓馥、、劉岱、、張超、孔ユウ(にんべんに由)などがおりました。
ところどころで戦が勃発する中、董卓は行動に出ます。
「遷都じゃ〜!!こんな洛陽なんざうっちゃって長安に遷都するんじゃ〜!わしが新しい帝国を作っちゃるで〜!」
洛陽が気に入らない董卓は(洛陽だと防衛が難しかったのでしょう)火を放って洛陽を廃墟にして長安に引っ越します。食料もしっかり確保。万全です。

190 虎牢関の戦い

虎牢関というのはいわゆる防衛のためのでかい関所です。まあそこに董卓軍と反董卓連合の大人数が集まったと思ってくんなさい。それはそれはとんでもない数での決闘です。
そこには董卓はもちろん、曹操も袁紹も劉備も呂布も関羽も張飛もいます。なんて豪華なメンバーでしょう。 当然死闘になるわけです。
「くっそ〜、呂布の強さったら人間技じゃねえよ。どーすんだ、兄貴」
張飛がそんな話をしました。 これにはプライドの高い関羽が黙っていません。
「俺が一騎打ちするしかないだろ。なあ玄徳兄さん」
「え〜、雲長一人で〜?無理じゃねーの〜?」
「……じゃあ3人でいいッス」
そんなこんなで呂布に3騎打ちを申し込む劉備三兄弟。これは三国志マニアにとっては素晴らしい組み合わせの3騎打ちなわけです。赤兎馬に乗った呂布!二刀流の劉備!青龍刀の関羽!蛇矛の張飛!さあ、やっちゃってください!
しかし!! 3騎打ちは人数が多くてそれどころではなくなり、グダグダになってしまいました。そして勝敗はというと、董卓を討ち取れなかったんで反董卓連合の敗北なわけです。
次こそは!と心に決める群雄たちでした。

191 玉璽と孫堅

袁術の配下だった孫堅(孫パパ)は董卓軍とやりあいながら移動して廃墟の洛陽に入りました。
「洛陽こそが都。ここを復興して董卓をカリカリさせようぜ!」
というわけで孫堅軍は洛陽を復興すべく工事に入ります。そこで偶然にも見つけてしまった「伝国の玉璽」。皇帝である証拠のバカでかい印鑑みたいなものです。まあとりあえず大事に保管しとくか、という感じで工事を進めていたところ、その噂を聞いた民衆が孫堅に会いにやってきて、その人望の厚さと正義感に感動して復興に協力したりします。
しかし孫堅は残念なことに強欲男・袁術の目下の同盟相手。玉璽を持っていると知った袁術は孫堅の嫁を人質にして玉璽を奪ってしまいます。
堅「ま、いっか。あれ別にあっても俺じゃどうしょもねえし」
策「おお、さすがオヤジ!やっぱ玉璽なんかより母上が大事だよな!」
権「おとーさん、心ひろ〜い!」
そんな感じで渡して嫁を返してもらいました。
それから数ヵ月後。袁紹&劉表VS公孫サン&袁術の対立のため、袁術配下の孫堅は劉表配下の黄祖と戦い勝利します。ところが!!
黄祖追撃中に矢で射られて戦死!まだ若いのに!
「オヤジ〜〜〜!!」
「おとーさーん!!」
「ちくしょう!この孫策伯符、何がなんでも黄祖の野郎をぶっ殺してオヤジの仇をとってやるぜ!」
「兄ちゃん、俺も仇討ちする〜!」
息子の孫策と孫権は復讐を誓ったのでした!!

192 魔王・董卓死す
史実バージョン

董卓の専横に業を煮やした漢の官僚の皆さんは、もう反董卓軍なんかにゃ任せておけねえとばかりに暗殺を目論見ます。
「王允さん、どうにかして董卓を殺せないもんかね?」
「うーむ、難しいことを言いますな。董卓は警備を厳重にしているし、配下たちもやりたい放題できるなら董卓を守ろうとするだろうし、とにかく難しいんデスヨ」
「じゃあ泣き寝入りしろってのか!そんなんでよく官僚やってられるな!」
「更迭だ、更迭!」
「ちょ、ちょっとみなさん待ってくださいよ!この王允、どうにか策を練りますから更迭だけは!」
そんなわけで追い詰められた王允は呂布を味方に引き入れて董卓を殺す計画を練りました。
元々呂布は董卓に恩もなければ義理も感じてない。養子になったとはいえ董卓を尊敬していたわけでもない。だったら得できる方につこうじゃないかと王允側にひっそり寝返ります。
「呂布さん、こうなったら頼りはあんたしかいない。あんたも董卓に刃物を投げられて刺さりそうになって恨んでるんだろ?それに董卓の侍女とデキちゃってて、それがバレたらヤバいんだろ?なあ、殺しちゃってくれないか?」
「おうよ、任せておけ」
と呂布が言ったかどうかは知りませんが、宮中で警備が厳重だったにも関わらず、養子である呂布は怪しまれずに董卓を殺しました。
その後、呂布は董卓の配下たちに「裏切りもんが〜!」と狙われてしまい逃亡しました。

192 魔王・董卓死す
演義バージョン

こちらはお芝居などで使われる脚色のついた三国志での話。
王允には年頃の娘がいて、これがまた頭のいい美人。 貂蝉(ちょうせん)と言う名前です。
養父である王允に恩返しをしようと、自分から董卓を罠に嵌めてやるから協力させろと言ってきます。
王允はまず呂布に貂蝉を会わせて惚れさせます。
次は董卓のところで侍女として働くという名目で会わせ、その美貌で董卓をメロメロにして奥さんになります。
呂布はそれを知って激怒。
「どうして董卓に渡したんだ〜!王允!」
「董卓様ほど恐ろしい人はいないから仕方なかったんだ〜!」
「くっそ〜・・・」
いったんは諦めた呂布ですが、ここからが貂蝉の作戦の本番。呂布と密会するようになりました。
「実は・・・私は夫の董卓が恐ろしくて仕方がありません。本当は呂布様のところにお嫁に来たかったのに、董卓が強引に私を嫁にしてしまい・・・ヨヨヨ」
美人が俺の嫁になりたかったと言って泣いている!と思った呂布は、日頃からムカついていた董卓をさらに憎むようになります。
「おまえを俺の嫁にする!待っていろ!」
「呂布様、ステキ!」
2人の密会を知った董卓は激怒。でも信頼している部下から「呂布にくれてしまいなさいよ」と言われ、じゃあそうするか、と貂蝉に「呂布んとこ行けや」と言います。
しかし貂蝉は「あんな乱暴者のところへは行きたくないの!怖いわ!」と言って行こうとしません。
董卓が貂蝉を手放すと約束したのに、貂蝉はまったく来る様子がない。
「あのクソ董卓め!俺の貂蝉をよくも〜!」
「呂布さん!やっちまいましょう!董卓なんかやっちまいましょう!」
「おうよ、王允。俺に任せろ!貂蝉を奪い返すぞ〜!」
そんなこんなで貂蝉を自分の嫁にするために呂布は董卓を殺しましたとさ。

193 徐州大虐殺

曹操のパパは元々夏侯家出身です。夏侯惇はパパの甥になります。宦官の曹騰の養子になったことから曹姓を名乗るようになりました。
その曹パパが戦乱を避けるために避難していたところ、息子の曹操が地位を得たからそろそろ一緒に住もうじゃないの、と言うので「おっしゃ!」とばかりに一家でお引越しをしました。
「いやはや、孟徳も偉くなったもんだなあ」
「そうですね、お兄様はさすがです!」
そんな話を家族としながら馬車に揺られていたのですが、そこに待ち伏せしていたのが(たまたま通りかかったとの噂も)徐州牧の陶謙の部下。彼らは諸事情により略奪行為をしている山賊のようなものになっていました。
「おい、ありゃ曹操のおとっつぁんじゃねえか。やっちまうか?」
「金銀財宝も一緒にお引越したぁ優雅なこったな。やっちまおう!」
曹操がどのぐらい怖いか知らない陶謙配下は曹パパのお引越し行列を急襲します。そしてパパや弟くんはお亡くなりに・・・
「おのれ陶謙!俺のパパンとブラザーを殺すとは!許さん!断じて許さん!この俺を怒らせたらどうなるか身をもって知るがいい!」
曹操は激怒しました。
「陶謙の野郎が身震いするほど民を殺してやる!!」
そして曹操は徐州に出兵、領民10万人ぐらい(定かではない)を無差別大量虐殺しました。川が堰き止められるほどの人数だったそうです。

194 劉備、徐州牧になる 193年の続きになります。
徐州の大量虐殺のとき、劉備も徐州におりました。陶謙の世話になっていた感じです。
虐殺した後、曹操は本拠地の許昌で部下の張バクと呂布によって謀反を起こされそうになったのですぐ帰還しました。陶謙はとりあえず無事だったのですが。
なんと曹操怖さに病気になってしまいました。本当かどうかは知りませんが。
陶謙はイマイチな出来の息子たちに徐州を任せてはおけないな〜と考え、劉備に徐州を譲ると言い残して死亡。仕方なく劉備は徐州牧になります。

 

つづく